レッグ・ペルテス病(レッグ・パーセス病)

犬のレッグ・ペルテス病は、はっきりとした原因は不明ですが、大腿骨頭(だいたいこっとう:太ももの骨の、骨盤と連結している部分)への血行が阻害され、大腿骨の骨頭が壊死してしまう病気です。主な症状として跛行や股関節周囲の過敏症などが見られ、進行がすすむと、歩行異常などの症状が悪化します。両側の肢で起こる場合もありますが、多くの場合片側の肢に起こり、 1 歳以下の成長期にある小型犬で発症が多くみられます。

危険度

低い 命に関わる恐れは低いですが、注意が必要です。

かかりやすい犬種

全ての犬種に一般的に見られます。特に1 歳以下の成長期にある小型犬に多く見られます。

主な症状

レッグ・ペルテス病の主な症状は、跛行(足を引きずる、足に力が入らない、など)です。跛行は、徐々に悪化していくこともあれば、急に現れる場合もあります。その他の症状として、股関節周囲の過敏症(関節痛)や食欲の低下、股関節部分に触れられるのを嫌がる、などが見られます。多くは片足だけに起こりますが、両方の足に起こることもあります。ウェスティ(ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア)やトイ・プードルなどの小型犬種(10kg未満)によく発症し、3~13ヵ月齢(ほとんどは6~7ヵ月齢)の成長期に多く見られます。

予防方法

発症の原因がはっきりわかっていないため、予防は難しい病気です。特にこの病気になりやすい犬種で上記の症状が見られる場合は、放置せず、すぐに動物病院へ連れていきましょう。また、この病気は遺伝が関連している可能性があるため、レッグ・ペルテス病の犬には避妊・去勢手術が勧められます。

原因

発症のはっきりとした原因は不明です。大腿骨頭(ふとももの骨と骨盤とを連結している部分)への血管が何らかの原因で損傷を受け、血液の供給量が不足して骨頭が壊死することによって起こるといわれています。

治療方法

レッグ・ペルテス病の治療として、一般的には、内科的治療(保存的)と外科的治療があります。症状が軽い場合は、運動制限や鎮痛剤の投与などの内科的療法を行います。しかし、これらによって症状を一時的に抑えても病気自体の進行は止まらないため、最終的には外科手術が必要です。外科手術では、一般的には壊死した大腿骨頭を切除します。手術後には長期のリハビリを行います。