潜在精巣は、片方あるいは両方の精巣が陰嚢内に下降しない状態であり、遺伝的な要因によるものです。両方の精巣が腹腔内にある場合、高い温度条件のため生殖不能となる片方の場合は生殖能力はあるものの繁殖には適しません。潜在精巣の犬では腫瘍化しやすいため、去勢手術を行うべきです。
危険度
【一概に言えない】 年齢や症状、原因によって違うため、一概には言えません
かかりやすい犬種
この疾患は全ての犬種でみられますが、トイプードル、ポメラニアン、チワワ、ダックスフント、ミニチュアプードル、マルチーズ、ボクサー、ペキニーズ、イングリッシュブルドッグ、ミニチュアシュナウザー、シェットランドシープドッグでよくみられます。
主な症状
潜在精巣は、片方あるいは両方の精巣が陰嚢内に下降しない状態です。ほとんどの犬では生後6-8週までに精巣下降が完了します。まれにかなり遅延する場合もあるため確定診断は生後6か月以降となります。両方の精巣が下降しなければ、その犬は繁殖能力を失いますが、片方だけの場合は、もう一方の精巣で正常な精子を産生できるので交配できます.精巣が下降しなくても、雄性ホルモンは分泌されているので、性欲は正常です.老齢になると、精巣が腫瘍化することもあります。
予防方法
遺伝が原因のため、有効な予防方法はありません.
原因
親からの遺伝で疾患します。
治療方法
腫瘍が発生しやすい4歳くらいまでに、去勢手術を行う。