クリプトコッカス症

クリプトコッカス症は呼吸器や中枢神経系、眼、皮膚に影響を与えるクリプトコッカスという真菌（カビ）が感染することで起こる病気です。原因は他の病気の場合が多く、主に免疫力が低下している際に発症しやすい傾向にあります。犬よりも猫に多い病気ですが、人にも感染する人獣共通感染症でもあります。

危険度

低い～中程度　命に関わる恐れは低いですが、注意が必要です。症状が悪化すると重篤化します。

かかりやすい犬種

すべての犬種に一般的にみられます。若齢から中年齢の長頭種犬に発症が認められることが多い。

主な症状

しこりが出来る、呼吸が荒い、歩き方がおかしい、痙攣、鼻水・くしゃみ
クリプトコッカス症に感染すると、主にくしゃみや鼻水などの症状が見られます。他にも鼻に潰瘍ができて腫れることもあります。重い症状になると、肺炎を起こして呼吸困難を生じる場合もあります。眼や中枢神経への感染ですと、失明や痙攣（けいれん）、麻痺、運動障害などが見られることもあります。

予防方法

クリプトコッカスは生活環境中に多く存在するため、ワクチンなどはなく、予防は困難ではありますが、普段から健康管理や衛生管理に気をつけて、感染するリスクを減らすように努めてください。

原因

主に空気中や土壌中など環境の様々な場所に存在するクリプトコッカスという真菌を、鼻や口から吸い込んでしまうことで感染する他、皮膚に感染した場合、局所で増殖した菌をなめる際に吸引し全身に次第に拡大します。クリプトコッカスは、ハトなどの糞便に多く存在するため、様々な場所に運ばれて環境中に広がります。
しかし、健康な犬に発症することはほとんどありません。ほとんど他の病気によって体力や免疫力が落ちているときに発症します。