尿崩症は、脳下垂体や腎臓に問題が生じ、腎臓における水分の再吸収の機能が働かなくなることによって発症します。尿の量が急激に多くなるなどの症状が見られます。発症原因に応じて、ホルモン製剤や利尿剤を投与し、治療を行ないます。
危険度
低い 命に関わる恐れは低いですが、注意が必要です。
かかりやすい犬種
すべての犬種に一般的にみられます。
主な症状
多飲多尿、痩せる、など。尿の量が急激に多くなり、その分の水分を吸収するために、たくさん水を摂取するようになります。脱水状態に陥ると、痙攣や意識混濁などの症状がみられるようになります。
予防方法
早期発見・早期治療が大切です。
原因
尿崩症の種類によって原因が異なります。視床株や脳下垂体の外傷や腫瘍、炎症などによって、尿量を調整するホルモンの分泌が低下することによって生じるのが、中枢性尿崩症です。一方、ホルモンの分泌は正常でも、これに対する腎臓の反応が先天的または後天的な理由で悪い場合に生じるのが、腎性尿崩症です。
治療方法
中枢性の場合には、抗利尿ホルモン製剤を定期的に投与して治療します。腎性の場合には、利尿剤の投与や、低ナトリウム症による治療を行います。脱水症状を予防することも重要な治療です。