膀胱結石

犬の膀胱結石とは、尿をためる袋とも言うべき膀胱に結石を生じた状態を言います。尿道結石とともに尿路結石症のなかでは一般的に見られるものです。発症すると、排尿困難や血尿などの症状が現れます。多くが細菌性の膀胱炎によって引き起こされます。

危険度

低い 命に関わる恐れは低いですが、注意が必要です。

かかりやすい犬種

全ての犬種に一般的に見られます。

主な症状

膀胱結石ができると、結石によって膀胱が傷つき、ピンク色や鮮紅色の尿、あるいはくすんだ赤色をした尿(血尿)が出ることがあります。また、膀胱炎や結石のため尿が出にくくなり、排尿姿勢を取る回数が増えるけれど、1回あたりの尿の量が減ります。このほか、尿漏れ、尿の臭いがきつくなる、痛みを伴っての排尿姿勢、食欲不振などの症状が見られます。

予防方法

ドライフードだけでなく缶詰タイプのフードを混ぜる、ドライフードに水を入れて与えたり、ふやかして与えるなど、普段から飲水量を増やす工夫をすることが大切です。加えて、いつでも新鮮な水が飲めるように用意しておくことも大切です。また、おしっこを我慢させるのはできるだけ避けるようにしましょう。

原因

膀胱結石の多くは、尿路結石ができやすい体質であるところに、様々な要因が加わることが原因で生じます。その要因としては、細菌性膀胱炎が最も一般的です。このほかの要因としては、食事内容や慢性的な水分摂取量の不足、門脈シャントや高カルシウム血症などを起こす病気があります。

治療方法

膀胱結石の治療は、結石の種類や大きさによって異なります。例えば、小さく溶かしやすいと考えられる結石であれば、処方食などによる内科療法を行います。細菌感染を引き起こしている場合は、抗生剤や抗炎症剤を投与します。ただし、溶けにくい種類の結石であったり、大きな結石である場合には、外科手術によって摘出します。