血小板減少症

血小板減少症は何らかの原因によって血を固める作用を持つ血小板数が正常範囲以下に減少するため、口の中や皮膚からの出血や傷口からの出血がなかなか止まらなくなる病気です。免疫異常や薬剤誘発性、他の病気に続発することがあります。

危険度

低い 原因によっては命に関わる可能性があるため、注意が必要です

かかりやすい犬種

チワワ、ダックス、ヨークシャー・テリア、トイ・プードル、ボストンテリア、ペキニーズなどの小型犬、コッカー・スパニエル

主な症状

皮膚や粘膜の内出血、傷からの出血が止まらない、血便、血尿、吐血、喀血、眼出血、肝臓や脾臓が腫れる、粘膜蒼白、呼吸困難、咳、心雑音、発熱
血小板は血を固める作用がありますが、血小板減少症にかかると、体に紫斑ができたり、皮膚や口腔粘膜に点状出血がみられます。また、傷ができると持続的に出血し、血が止まりにくくなります。さらに、鼻血、血尿、血便、吐血や喀血、眼出血などの様々な箇所からの出血がみられます。苦しそうに咳をしたり、発熱するといった症状がみられることもあります。

予防方法

基本的に予防法はありませんが、ウイルスや細菌への感染が原因になる場合もあるので、清潔な環境構築に心がけてください。

原因

先天性の遺伝や骨髄の異常により血小板の生産量が減ってしまう場合や、免疫異常や敗血症などが原因で血小板の破壊や消費が亢進することで血小板数が病的に減ってしまうことがあります。他には、薬物の投与やワクチン接種が血小板を破壊する原因になることもあります。

治療方法

主にステロイド、抗生物質、抗がん剤、ヘパリンなどを使用した治療が施されますが、原因により治療法が異なります。自己免疫疾患が原因の場合は、血小板の量を回復させるためにステロイド、免疫抑制剤、免疫グロブリン等が投与されます。また出血が著しく貧血が重度の場合には、輸血が行われることもあります。