【獣医師執筆】家族が新型コロナウイルスに感染している可能性がある場合

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新型コロナウイルスによる感染は、当初予想されていたものよりも強い感染力で日本全国に広まりつつあります。
皆さんがお住いの地域でも、PCR検査を受け、結果が陽性だったという方がいるのではないでしょうか。

すごく身近にこの新型コロナウイルスの脅威が迫っているんだろうなと感じながら、不要不急の外出自粛生活を送っていることでしょう。

そこで本日は、いつ誰の身に起きても不思議ではない、家族が新型コロナウイルスに感染あるいは発症している可能性がある場合に、飼っているペットのお世話をどうしたらいいのか?について、考えていきます。

症例がないだけで愛犬から人間に移る可能性がある

国際獣疫事務局(OIE)の4月9日時点での発表が参考になります。

現時点では、新型コロナウイルスがワンちゃんに感染したとしても、そのワンちゃんからさらに別の人にコロナウイルスが感染するということは証明されていません。

しかし、未だ証明されていないだけで、ワンちゃんと人との間を移り、双方に症状を引き起こすウイルス感染症も存在します。
ワンちゃんから人へ移る狂犬病などがその例として有名です。

タイプは全く違いますが、今回の新型コロナウイルスが絶対にそうでないとも証明されていません。

感染の疑いがある場合は愛犬と接触をしない

感染率が現状は、限りなくゼロに近い可能性だと言われていても、新型コロナウイルスに感染したと診断された方はもちろん、感染の疑いがある方も含めて、本来はペットのお世話はすべきではありません。

お医者さんの診断・指示に従い、自分自身の免疫を高く維持し、ウイルスに負けないよう身体を休ませることを優先しましょう。

そのため、新型コロナウイルスに感染している方、あるいはその疑いがある方は愛犬との接触は避け、他の家族の方にお世話をお願いしましょう。

単身で愛犬と暮らしている場合

ただし、問題なのは1人でペットを飼われている方です。

飼い主に感染の疑いがあるとされた場合、本人の病状が軽症であれば、お世話をする時にはマスクやグローブを装着することで衛生管理を徹底しましょう。

一方、飼い主さんの症状が重く、入院治療が必要な場合などは、ご近所の方や動物病院、ペットホテルなどに預かっていただくよう依頼する必要が出てきます。

まとめ

新型コロナウイルスの脅威は未だ終息する見通しにありません。
自身のご家族がいつ感染してもおかしくない状況です。

愛犬と暮らしている家庭は、もし家族の誰かが感染の疑いがある時に、どのように対応すべきか事前にしっかりと話し合っておくことが大切です。

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