【獣医師執筆】コロナウイルス・緊急事態宣言・外出自粛。愛犬との暮らしの変化

日本でも2020年1月16日に初のコロナウイルス感染症患者が確認され、4月7日には緊急事態宣言が発令されました。
現在緊急事態宣言が出ている7都府県に加え、日本全国に外出自粛が要請されているのでなかなか自由に外に出れない日が続いているのが現状です。

犬を飼っている人は、愛犬との家での暮らしをどうしているのでしょうか。

2020年4月現在、日本ではまだ犬のコロナウイルス感染症の報告はありませんが、飼い主の健康と愛犬の健康を保つためにコロナウイルスがどのように愛犬に影響するのか知らなくてはなりません。

ここではコロナウイルスによって外出自粛になった今、愛犬との暮らしがどのように変化してきているのかをご紹介します。

コロナウイルスによる愛犬のごはんの変化

手作り食を作っている家庭はなるべくドッグフードに切り替えるようにしましょう。
手作り職は人間が直接食材に触れるため、コロナウイルスを心配するのであれば避けたいです。

人間の手にコロナウイルスの菌が付着している場合、犬に間接的に触れてしまう危険があります。
ドッグフードを与えるようにすることがおすすめです。
ドッグフードを手づかみで器に移している場合は手袋をするか、スコップですくうなどの対応をしましょう。

ごはんの器についても、0.05%に薄めた家庭用塩素系漂白剤などでふき取り、塩素を取り除くためにさらに水拭きをするなどの対応を取るのがおすすめです。

コロナウイルスによる病院の変化

現状、コロナウイルス感染症の陽性反応が香港の犬で出た影響を踏まえ、各病院では「身内にコロナウイルス感染症に感染している人がいる場合」「職場が医療関係者の場合」は来院を控えていただいていたり、お断りしている動物病院が多いようです。

来院についても最小限の人数でお願いしていたり、飼い主にマスク着用を徹底して、人から犬にコロナウイルスが感染しないような最善の環境除菌を実施しています。
愛犬の定期的な健康診断の場合は予定を変更し、動物病院に関しても不要不急の来院は避けましょう。

コロナウイルスは犬にも感染するの?

日本ではまだコロナウイルスが犬に感染したという事例はありませんが、香港では新型コロナウイルスに感染した女性と一緒に暮らしているポメラニアンの鼻と口から弱陽性の反応が検出されました。

数は限定的なので、今の現状では犬に感染するリスクはとても低いですが、少なくともウイルスが犬の鼻や口から反応が出たというので注意しておくことが一番です。

まずは犬に感染症を移す原因を断ち切るために、飼い主が以下の点に気を付けて生活するように心がけましょう。

  1. 外出から帰ってきたら必ず手洗い、アルコール除菌をする
  2. 犬とのキスを避ける
  3. 人間用の食器を犬の食器として使用しない
  4. 自分が手を付けた食材を与えない

まとめ

2020年4月現時点では、コロナウイルスが日本国内で犬に感染したという情報はありません。

動物病院へ連れていく際も、人間同士の接触をなるべく避け飼い主はマスクを着用するなどの対処をとりましょう。
さらに、人間の手や口を介してコロナウイルスが感染してしまうことがありえます。

飼い主が感染しなければ、愛犬への感染の可能性も低いと考えられています。
愛犬がコロナウイルス感染症を発症しないためにも飼い主が不要不急の外出を避け、最低限アルコール除菌できるものなど家で対策できることはしておくことがベストです。

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