“肛門腺”という言葉はご存知でしょうか?
ペットを飼われていない方にとってはあまり馴染みのない言葉かも知れません。
しかし、どの犬にもあり、肛門腺と呼ばれるいわゆる袋のような構造については、チワワをはじめとしてペットを飼う以上必ず知っておかなければなりません。
犬の肛門腺とは?
正確には肛門嚢と呼ばれる袋状の構造物の内側に存在している分泌腺のことを肛門腺といいます。
お尻の穴を時計の中心に例えると、4〜5時方向と7〜8時方向にそれぞれ1つずつ、左右対をなして位置しています。
この肛門腺で作られる分泌液は強くキツイ臭いを持っています。
スカンクが敵に向けて強烈な臭いを放つのは有名だと思いますが、実はこの肛門腺から分泌液を発射しているのです。
犬やスカンクに存在するだけではなく、猫も含めた肉食動物のほとんどがこの肛門腺を有しているそうです。
もともとこの分泌液は、排便した際にうんちに臭いをつける役割があったと考えられています。
おそらくうんちに臭いをつけて自分の縄張りであることをアピールしていたのでしょう。
チワワは、どのくらいの頻度で絞るべき?
一般的に犬の肛門腺絞りは、1ヶ月を目安に行なうことをオススメします。
月1回程度のペースでトリミングに連れて行っているチワワの場合はそのタイミングで一緒にチェックしてもらいましょう。
滅多にペットサロンへ行っていないチワワでは、動物病院で確認してもらうかあるいは自宅で絞るコツを教えてもらっておくといいでしょう。
そもそもなぜ定期的に肛門腺を絞る必要があるのでしょうか?
それは、チワワをはじめとする愛玩犬の多くが、肛門腺が排便とともに完全には出きらず、だんだんと肛門嚢の中で分泌液がいっぱいになってしまうためです。
貯留量が多くなってしまうと、皮膚ごと肛門嚢が破れ、強い痛みを引き起こすことがあります。
多くの場合、1ヶ月に一度絞ってもらえれば肛門嚢破裂を起こすことはありません。
ただし、溜まるペースが早い場合、2週間ごとに獣医師が肛門腺を絞っているケースもあります。
肛門嚢の中に分泌液が溜まってくると、周辺が気になるのか、お尻を床につけて擦る仕草をすることが見られるようになります。
その仕草が見られたら肛門腺を絞るタイミングかも知れませんので、早めに絞りましょう。
まとめ
肛門腺はチワワだけでなく、肉食動物のほとんどが共通して有している分泌腺です。
しかし、本来の役目を果たすよりも、溜まり過ぎて破裂してしまうことの方が現代では多い困りものです。
しっかりと定期的にチェックし、必要に応じて絞るように心がけましょう。
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