【獣医師執筆】寝ているのに半分目があいている理由

チワワがぐっすり寝ている時の寝顔、可愛いですよね。
ところでチワワの寝顔をよくよく観察していると、白目をむいて寝ていることはありませんか？

半分目があいている状態で寝ていると少々心配になるかと思いますが、今回はそんな寝ている時の目やまぶたに注目してお話しします。

半分目があいているのはどうして？

半分目を開け、白目をむいて寝ていると何か恐ろしい様子・危ない状態ではないかと心配される飼い主さんも多いと思います。
しかし、改めて半分目を開けて寝ている時のチワワの全身状態を確認してください。
きっとただ熟睡していることが多いでしょう。

チワワが白目をむいて寝る理由は、全身から力が抜けて脱力した状態で眠ることができているからです。
まぶたを開けたり閉じたりするのも、まぶたおよび目の周りの筋肉が縮んだり緩んだりすることによって行われています。

つまり、まぶたを完全に閉じた状態で維持するには、やや目の周りの筋肉に力が入った状態と言えます。
そのため、顔の周りの筋肉から力が抜けた状態であれば、少々まぶたにすき間が生じることがあるのです。

したがって、半分目があいていてもそれはチワワ自身が安心してストレスを感じることなく深い眠りに付いている証拠と言えます。

半分目があいていて気をつけるべきケースとは？

普段通り眠っていて半分目があいている場合には、ここまでご紹介したように特別注意することはありません。

けれども、チワワの状態によっては気をつけるべきケースが2つありますのでご紹介します。

涙が少なく目が乾きやすいケース

動物病院にて涙の量が少なく、乾性角結膜炎等の治療として日常的に目薬をさしているチワワでは少しだけ注意が必要です。
半分目が開いてしまっていることで、目が乾きやすくなってしまうからです。

その場合は寝る直前に目薬をさしてあげたり、眼軟膏をまぶたの裏側に塗ってあげましょう。
動物病院で相談すれば、ペットに使える眼軟膏も処方してもらうことができます。

てんかん症状のケース

身体がびくびく震えていたり、両手両足がつっぱっているなどのてんかんを疑うような症状が見られる場合は注意しましょう。
ただし、この場合は普段の眠り方と全く様子が異なるため、多くの方が気づくことができるかと思います。

まとめ

チワワが半分目を開けて寝ているのは、多くのケースでチワワ自身が安心して熟睡できているからでしょう。
その場合、特別心配する必要はありませんのでご安心ください。