長寿の秘訣。愛犬のフィラリア予防の重要性

わんちゃんを飼われている方々にとって、春は予防シーズンです。
4月から5月にかけて狂犬病ワクチン、混合ワクチン、そしてフィラリアの予防を目的に動物病院へ行かれる方も多いのではないでしょうか。

その中で今回は、フィラリアについてご紹介します。

フィラリアとは

フィラリアとは、ワンチャンの心臓や肺の血管に住む寄生虫のことです。
正式には、Dirofilaria immitisという寄生虫ですが、成虫になるとそうめんのような糸状になり、肺の血管を詰まらせて症状を引き起こします。

愛犬が蚊に刺された際に、蚊の体内に潜んでいる幼虫がワンちゃんの血液中に移動することで感染します。
15年以上前は感染率が高く、このフィラリアが引き起こす病気によって、ワンちゃんが10歳前後で亡くなってしまうことが多かったそうです。

2017年時点でワンちゃんの平均寿命が14歳と某ペット保険会社のデータにありますが、フィラリアによって亡くなるワンちゃん達が激減したことも一因となっていると考えられます。
ただし、2020年においてもフィラリアはなくなっておりません。
毎年、今年もしっかりと予防を行う必要があります。

愛犬のフィラリアの予防は毎年必須

実際、フィラリアの予防を目的に動物病院に行かれると、わんちゃんは採血をされます。
その血液を使って、わんちゃんの身体の中にフィラリアがいる証拠がないかどうか、検査キットを用いて調べます。

検査の結果、陰性であれば、ワンちゃんの身体の中にはフィラリアが存在しないと考えることができますので、例年通りフィラリアの予防を行なっていきます。

フィラリアの予防薬の役目

先ほどお話しした通り、蚊によってフィラリアの幼虫が運ばれてきますので、愛犬が蚊に刺されないようにすることも大事になるのですが、フィラリアの予防薬は蚊に刺されないようにするお薬ではありません。

現在、新型コロナウイルスが全世界で猛威を振るっていますが、その治療薬のひとつとしてイベルメクチンというお薬がオーストラリアにて研究されています。
じつは、このイベルメクチンというお薬は、ワンちゃんのフィラリア予防に広く用いられているお薬のひとつなのです。

イベルメクチンをはじめとしたフィラリアの予防薬は、蚊に刺されることでワンちゃんの体内に入ったフィラリアの幼虫を殺すお薬であり、駆虫薬と言った方が伝わりやすいかも知れません。

そのため、動物病院ではフィラリアの予防薬は冬まで毎月飲ませるように複数処方されると思います。

まとめ

繰り返しますが、フィラリア幼虫を持つ蚊にワンちゃんが刺されてしまっても、フィラリアの予防薬はその幼虫が成虫になる前に駆虫するお薬です。

蚊除けの首輪をしていたり、お外に出る機会がほとんど無いワンちゃんでも、蚊に刺されることを完全には避けられないと思いますので、「うちの子は大丈夫」と油断せずに、しっかりと毎月お薬を飲ませましょう。

一方、検査で陽性となり、すでにフィラリアの感染が確認できてしまったわんちゃんには、予防薬と異なった治療が必要となりますので、獣医さんの指示に従いましょう。

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