新型コロナウイルス感染の拡大防止を目的とした緊急事態宣言の期間が、都内では2020年5月末までと延長になりました。
人間社会の外出自粛が解除された際に、愛犬のおうちでの行動に変化が見られる可能性があります。
その中で、分離不安というワンちゃんの不安や孤独からくる恐怖によって生じる症状がありますが、自宅でできる対応方法は、専門用語で「行動療法」といいます。
分離不安の改善には時間がかかる
ワンちゃんの分離不安に関しては、動物病院に来院して相談するケースも比較的多いです。
多くの飼い主は出来るだけ早く解決したい、早く治してあげたいと考えているのですが、分離不安は不安や孤独の回避を目的とした行動療法が治療の中心なため、症状の改善が得られるまでかなり時間がかかります。
ほかにも、サプリメントや薬物療法もあります。
分離不安による症状にかなり困っていて、少しでも早くなんとかしたいという場合に処方されますが、サプリや薬はあくまで補助的なものと位置づけされています。
愛犬の分離不安に有効なサプリメントの特徴
サプリメントとしては、GABA(ギャバ)が使われることがあります。
人間の食べ物としても、GABAを含んだチョコレートが有名でなじみがあるでしょう。
GABAを摂取させることで不安を和らいであげたり、心を落ち着かせる作用が期待できます。
また、ジルケーンというワンちゃん・猫ちゃん専用のサプリメントもあります。
牛乳から抽出したアルファ-S1 トリプシンカゼインという成分に、GABAと同じような効果があるそうです。
これらサプリメントは副作用の心配がないため、多くのわんちゃんに安心して使用することができます。
ただし、人用のGABA(チョコレート食品)は愛犬にそのままあげてしまうとチョコレート中毒を起こす可能性があるため、絶対にあげてはいけません。
薬物療法のなかには副作用があるものもある
薬物療法では、一般的に「しあわせホルモン」と呼ばれる、セロトニンの働きを助ける作用を持った薬が使用されます。
セロトニンの脳内濃度が増えることで、愛犬がリラックスし不安を和らいであげることができます。
しかし、これらの薬でも効果が乏しい場合には鎮静薬が使われることがあります。
不安を取り除く効果もありますが、全身麻酔にも使用されるお薬のため、眠くなることで一時的に大人しくなります。
そのうえ、副作用もあるため、使用には注意が必要です。
まとめ
分離不安の治療はおうちの環境を変えたり、孤独を減らすような行動療法が基本であり中心です。
そのため、症状が改善するまでかなり時間がかかります。
症状によってはご近所の方にも迷惑がかかってしまい、治療に焦る飼い主さんが多いですが、薬物療法にもリスクがあります。
生活が変化する場合は愛犬が不安に感じるようになることがあるため、分離不安にならないよう予防しておくことが大切になります。
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