【獣医師執筆】チワワの震えで食欲不振、元気がない、高温の症状は要注意

Chihuahua

前回は病気でない理由によってチワワが震えてしまうケースをご紹介しました。

今回と次回のコラムでは、見逃してはいけない、病気などが原因となる震えについてご紹介します。

病気などによるチワワの震えを見分けるポイント

以前のコラムでもチェックポイントを挙げましたが、

  • ご飯への食いつきが悪い、食べない(食欲の低下・不振)
  • 明らかに元気がない(元気喪失)
  • 身体が熱く感じる(高体温)
  • 戻してしまう、お腹を下すなどの症状がある(嘔吐・下痢)
  • どこかをかばっている、痛がっている など

これらの項目に該当する場合、何らかの病気や異変が震えの背景にあると考えられます。

そのため、前回のコラムで紹介したように、体温が低下している時にも生理的な反応として身体が震えることがありますが、食欲の変化や嘔吐・下痢などの症状があったり、元気がないなどの上記ポイントに当てはまる場合は病気の存在を疑う必要があります。

例えば、腎臓の働きが低下する腎不全では、血中に老廃物が多量に溜まってしまい尿毒症を引き起こし低体温となることがあります。

また、お腹の中で大量出血していたり重度の心不全では、全身を巡る血流が滞りショックと呼ばれる危険な状態になると時に体温が下がってしまいます。

このように、チワワの体温が低くくても、身体が冷えて震えているだけだとすぐに判断してはいけません。
そのほかに普段と変わったところがないかどうか、必ずチェックしましょう。

チワワの震えがあり体温が高い場合は?

一方で、震えているチワワの身体を触ると、普段よりも熱く感じる場合はいかがでしょうか?
上の項目にもあるように、高体温で身体が震えてしまっている場合にはかなり具合が悪いと考えてください。

飼い主の皆さんが想像しやすいもののひとつとして熱中症があります。

特に夏の時期は、屋外の温度が上昇し湿度も高くなるため、室内にいても犬は熱中症になります。
重度の熱中症では、先ほど出てきたショックという状態になり、身体の震えが見られることがあります。

また、高熱が見られる時に考えなくてはいけないことは何らかの感染です。
細菌やウイルスが身体の中で増殖し、強い炎症反応を起こすと熱を伴いながら身体が震えてしまう可能性があります。
肺炎・心内膜炎・腎盂腎炎・膀胱炎・子宮蓄膿症などさまざまな臓器で起こり得ます。

まとめ

今回は、チワワの震えに病気が隠れている可能性を見分けるためのポイントを改めて解説しました。

また、前回のコラムでは体温が下がると生理的な反応で身体が震えることを紹介しましたが、病気によって低体温が生じるケースもあるため、注意してチワワの状態を見ることが大切です。

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