【獣医師執筆】コロナウイルスで自粛要請。動物病院は営業するの?

新型コロナウイルス感染症により、国からの自粛要請で完全に休診とした動物病院はどのくらいあるのでしょうか?

現時点での具体的な数は分かりませんが、多くの動物病院では規模を縮小しながらも、なんとか営業している と思われます。

緊急事態宣言でも動物病院は営業中

東京都防災ホームページには、事業者へ向けて施設対象一覧があげられています。
どの施設や業種に休業要請するか、営業自粛とするのかが表になって示されており、その中でも一番最後、その他の欄に、職種として獣医が存在します。

そこでは、休業要請でもなく、営業自粛でもなく、「適切な感染防止対策の協力を要請」となっています(2020年4月10日時点)。

つまり、緊急事態措置がとられた今日4月18日においても、愛犬などペットたちの健康を守るために動物病院での診療は必要と判断されたということになります。

コロナウイルス感染を防ぐための病院の対策

ただ、診療と同時に適切な感染防止に努めるため、今までとは異なる営業体制をとっている動物病院がほとんどだと思います。

もちろん、アルコール消毒や手洗いなどの衛生管理は緊急事態措置がなされる前よりも徹底して行なっていますが、それ以外にも動物病院ならではの変化や工夫があるようです。

まず、多くの動物病院にて、緊急事態宣言の期間に限り、予約制度を取り入れていない病院は、一時的に予約制度を取り入れるようになりました。
電話やオンラインにて事前予約をしてもらうことで、待ち時間を減らし、飼い主さん同士が待合室等で接触することを避けます。

合わせて、動物病院側としても、来院される理由(主訴)が事前に分かっていると、診察をスムーズに進め、飼い主さんとペットの院内での滞在時間を減らすことができます。

次に、駐車場がある場合には、診察中は極力車の中で飼い主さんに待ってもらうようにお願いされます。

また、可能な限り、来院される方は1名で来てもらうようお願いしている病院もあるようです。

さらに、飼い主さんにとっては不安なことですが、入院中の愛犬の面会もお断りされてしまう可能性もあります。

ただ、これらは全て、動物病院がその機能を保ちながら患者さんであるペットたちの健康を守るためにとっている策だとご理解ください。

まとめ

新型コロナウイルス感染症の流行が終息するまで、獣医療も崩壊してしまわないようにするべく、飼い主である皆さんのご協力も必要です。

現時点では、動物病院は休業要請の対象とはなっておらず、愛犬などペットの命が関わる以上、そう簡単に休診にはならないことでしょう。

ただし、動物病院のスタッフに感染者が出てしまうと、その病院は休診にせざるを得ないため、そうならないよう、動物病院が行なっている工夫の協力に理解を示すことが大切です。

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